16 No Reason 第9回撮影

今回のモデルは、ぐぬぬさんとかなちゃん。

ぐぬぬさんは撮影することが決まってから、
「これで死にたい!」
というのが明確にあり、撮影までの間、かなり盛り上がっていたww

かなちゃんの衣装はオレとお兄ちゃんのたっての希望でw、制服に決まった。

撮影場所は、ラブホテルも考えたのだけれど、立ち会いのお兄ちゃんが我慢できなくなるので断念したという経緯もw

実際のロケ地は、以前東京のいろんな場所でスナップを撮り回っていた頃に印象深かった永代橋と、その近くの隅田川沿いの遊歩道。

ヘアメイクは特殊メイクができる清田さんにお願いした。

撮影当日はくもり。
雨は降らないながらも、肌寒い。秋の曇天。

門前仲町に集合して、途中コンビニで小道具に使う豆腐を購入ww

撮影地に到着し、いざ構図を決めようとすると・・
!!!
メモリーカードを忘れたことに気づく。

ありえない大失態!

近くのコンビニを探すも「SDカード」しかない。門前仲町駅近くを駆けずり回るも電気屋は1件しか無くそこでも置いてない、といわれる。

茫然とする頭を切り換えて、腹を据え、タクシーで有楽町のビッグカメラへ。

本当にすみませんでした。

メモリーカードを購入し戻ってくると、メイクができあがっていて、ぐぬぬさんのこめかみに穴が空いているw

シュート開始。

遠くには月島の高層マンション。
空高く抜けのよい秋空。

数年前にスナップして回ったときに思っていたけれど、なぜこんなにもここは空虚なのだろう。

いぶかしげに撮影を見るご老人。
何度も何度もこちらを振り返っていた。
あまり時間はかけられないな、と思う。

角度を変え、用意していた望遠レンズに変え、走り、遠くから撮る。

撮りたいイメージがあったので、No Reasonの撮影には珍しく望遠レンズも持ってきていたのが的中した。

こういうのがハマるとノる。

次はかなちゃん。
すでに日がかなり落ちて寒い。
暗いのでメイクする清田さんの手も震える。

それぐらいの悪条件。

やがて永代橋に灯がともる。

青い世界。

目が覚めるような青。

かなちゃんのメイク&着替え終了。
すでに日が落ちて暗い。

ライティングをお兄ちゃんとぐぬぬさんに手伝っていただき、なんとか光をコントロール。

撮影終了。
なんとも言えない切ない画になった。

がんばってくれたお礼に、撮影に使ったテディーベアをかなちゃんにプレゼント。

その後、ぐぬぬさんは帰りの電車で、銃創をつけたままだったそうだww

メイクというのは、本当に人の気分を変えてしまう魔法だ。

たとえ魔法の効果が切れた後でも、少しでも、ほんの少しだけでも、その気分の高鳴りを憶えていて欲しい。

そう思った。