No Reason はこれまで「死例」というシリーズで、
File01からFile03まで制作・展示してきました。
(Fileは、No Reason においては展示の単位です)
その作中の「メッセージ」は以下のものでした。
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現在、日本では年間3万人を超える人たちが自殺している。一方、無差別大量殺人が後を絶たない。
底が抜けた社会の中で、生きることや死ぬこと、殺すことに理由を求めても、その答えは風に吹かれ、宙を舞うばかりだ。
現代社会という病巣、自己責任という責任放棄、平和という奇跡、自由という嘘、生存という残酷、死という現実、愛という真実。
どうか、愛するあなたよ、いつまでも健やかに。
時とともに社会はうつろい、時とともに人は生まれ、時とともに人は死ぬ。
そして人は、人とともに生き、人とともに死ぬ。
どうか、愛するあなたよ、いついつまでも安らかに。
※本作品は自殺や殺人を推奨するものではありません。
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以前の日記で少し書きましたが、
File04は思うところあって、「星止」(せいしと読みます)という
シリーズとすることにしました。
で、「死例」と「星止」はもちろん、
同じ No Reason の作品です。が、
以前から表明していたとおり、少しファンタジー色を強めていくことが
ロードマップにあります。
「星止」はその道程にある作品シリーズです。
先日、次のモデルさんも決まって、
まとまったシリーズになりそうです。
というか、します。
ですが、「死例」とは見せ方(見え方)が異なるため、
やはり作品の骨子の伝わり方が、否応なく変わってしまうのが懸念で。
本質的に伝えたいことは一緒なのです。
じゃぁ、どうするか?
回りくどく書きましたが、
「星止」の作品中の「メッセージ」が変わります。
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10万年以上ものあいだ、人はたやすく星を見ることができた。
かつて、人は神々を崇め、神話をつくり、星々に託した。
人は死してもなお星が残ることを知って。
あなたには、星が見えるだろうか。
喜び、憎しみ、悲しみ、裏切り、嫉妬、暴力、支配、偽り、殺し、愛。
太古よりなんら変わらぬ人と同じ感情を有した神話の神々たち。
ここ百年ほどの間に、人は夜空に灯りをともし、空を濁した。
現在、日本では年間3万人を超える人たちが自殺している。一方、無差別大量殺人が後を絶たない。
光は光を隠す。
闇が光を露わにする。
その真実は変わらない。
ある哲学者が言った。
「神は死んだのだ」と。
星々はいまもなお輝いている。あなたの頭上にいつも。
夜空の、そして昼の青空の向こうで。
あなたが星を見たとき、そのとき星は止まり、
必ずやなにかを伝えるだろう。
※本作品は自殺や殺人を推奨するものではありません。
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厳密に言えば、ニーチェの言葉は、この文脈では
正しくないので、変えるかも知れませんし、
変えないかも知れません。