デジタルでは難しい、フィルムならではの光の表現

645に限らず、フィルムとデジタルの絵の決定的な違いは、オレは「光」の描写だと思っています。デジタルはCCDやCMOSなどの撮像素子とレンズが内面反射をおこし、絞り開放近くで光源を写すとゴーストが出やすいのです。絞り開放と書いたのは、経験上絞るとゴーストが抑制されることが多いためです(間違ってたらごめんなさい)。

lights

なんの気なしに、上のフィルム(645)写真を見て、ゴーストがないのは、普通に良いなぁ、と思いました。
Nikonの最新レンズに用いられているナノクリスタルコートは、こういったゴーストを抑制しているらしいのですが、自分で試したことがないのでわかりません。。

やはりブローニーの絵はおもしろい。

1月3日の撮影会に参加した。去年の6月に参加して以来だから、半年ぶり。CONTAX645で撮ろうとしている絵が本当に撮れるかどうかのテストするのが目的だった。

結果はまずまずで、引き目の絵で標準に近い自然な画角でも被写界深度が浅く、人がふわっと浮いて存在感が際だつ。標準だから背景の圧縮効果もほとんどなくて、いい感じだ。35mmだと、もっと狭い画角になって、人物の周りの情報は少なくなってしまうのだが。

利用規約の関係上、WEBでは公開できない。このテスト結果をもとに、作りたい絵をかたちにしていきたいと思う。

撮影後にピントを変更する技術(Refocus Imaging)

撮影後にピントを変更する技術ってのがあるのです。アメリカの「Refocus Imaging, Inc.」というスタンフォード大学の研究者が設立した会社らしいです。
http://www.refocusimaging.com/

サンプルはFlashのインターフェースで提供されていて、スライダーを動かすことでピント位置を変更できます。

ま、こんなのもできるということで。

CONTAX645を持つと、GRデジタルが活躍する罠

CONTAX645を購入したのはいいものの、Distagonなどの広角レンズを買うほどのお金をオレは持ち合わせていない。Planar80mmの画角は35mmフォーマットに換算すると50mmに近い標準レンズに区分される。当然撮れない構図はあるわけで。

で、CONTAX645もいくらコンパクトな部類のブローニーカメラだといっても重いわけで、D200と一緒に持ち歩くわけにもいかず、いきおいGRデジタルが現在、広角系で大活躍している。

というわけで、年末年始にかけてちょっとした「GRデジタルまつり」状態(といっても撮ったのは10数カットでCONTAX645より出番は少ない)だったので、Flickrにアップロードすることに。ここでは一部を紹介。

Shadows

元旦の夕暮れ

好きだからしょうがないのだが、われながら「○○の一つ覚え」で、逆光が多い。

新年はCONTAX645と。

デザインフェスタが終わって、次の展開をどうしようか、ずっと考えていた。自分自身のアクションもそうだが、いまのD200やNewFM2という35mmフォーマットでは「自分が撮る絵」は、拡がらないんじゃないかと考えていた。

もちろん、すべての絵を撮ったわけじゃないけど、展示で自分の撮る写真のいいところ、悪いところがはっきりとしたので、いいところをもっと追求していきたいと思った。

被写界深度を浅くして、より空気感がある絵を撮りたい、そう思った。
いろいろなカメラを探した結果、行き着いたのが「zeissレンズ」「80mmF2.0の標準レンズ」「6×4.5cmフォーマット」のCONTAX645だ。

CONTAX 645 外観

友人のカメラマンさんに相談したら、ブローニーならハッセル、と言われて、ハッセルも調べた。MAMIYAもブロニカも。どうせどれも生産中止になっているんなら、壊れたとしても、苦労するのは一緒でしょ・・ま、中古の流通量とか、完全マニュアルなら別ですが。ちなみに京セラの部品保管は2015年ぐらいまでらしい。今のオレには十分です。
また検討途中、血迷いかけて、途中「D3をローンで購入」というプランも浮かんだが、カメラマンさんに「見たでしょ?D3の絵?あれじゃなんでも撮れちゃうから、つまんないよ」と言われた。さすがである。

京都に帰る前に、新宿のマップカメラで「CONTAX645」を買った。京都でVC400で撮ったのが、この写真。Zeissレンズを使ったのは初めてだったが、なんだろう?この被写界深度の浅さと、ピント面の解像度のキレは。 本当に凄い、と思った。
(写真はFlickrへリンク、スキャン後無処理、面倒だったので・・)

testshot of CONTAX 645
大きいサイズ(1528 x 2096)はこちら

testshot of CONTAX 645
大きいサイズ(1528 x 2096)はこちら

京都から戻ってきた後、何回か撮影に出かけたが、いずれもミス続き。
一回は、フィルム感度の変更忘れ。デジタルでも抜かさない工程なのに、浮かれていたとはいえわれながらバカだ。あと1回はミスかどうかはまだわからないが・・とにかく現像に出してみよう。 学ぶことはいくらでもあるのだから。