周回軌道上より愛をこめて

ご無沙汰しております。Masashi Furuka です。

写真をはじめて10年が経ちました。ありきたりの言葉ですが、短く、そして長い10年でした。軽い気持ちではじめた写真が、これほどまでに自分の人生に影響を与え、数えきれない人との出会いと別れをもたらし、挫折も絶望も希望も愛も死も悲しみや憎しみも、それらの輪郭や質感・成分を感覚することの大切さを教えてくれました。

また私を写真のみの範疇にとどめることなく、ドローイングやペインティング、立体、ムービー、CG、音楽、映画、・・・などさまざまな他ジャンルとの交流ももたらしました。人物写真を撮ることに中心を置いてからというもの、私一人で写真を撮ることはなく、つねに被写体となるモデルの方々や、ヘアメイクさん、スタイリストさん、またそのアシスタントや私のアシスタントとして動いてくださる方々が欠かせませんでした。

私の写真はつねに「誰か」と共にありました。

だからこそ、いまも続けている、のだろうと思います。
「誰か」の存在を信じ続けられるからこそ。
逆に言えば、「誰か」の存在がないと、私という人間は存在できない弱さを抱えているのだとも思います。

前置きが長くなりましたが、以下、本題の近況報告です(苦笑)。
(実はこのWebサイトもトップページを暫定的になくしたり、古い情報を更新しようとしていたりと作業中です・・・)

先日、3年ぶりぐらいに海外のフォトコンペに応募しました。
ファイナリストに残るかどうかは6月ごろにわかる予定です。

それと前後して、3つのプロジェクトが動き始めています。
ひとつは、何年ぶりかの作品シリーズ。モチーフをまだ明確には書けないのですが、テーマは「祈り」です。No Reason の直近作「File:04」もそうでしたが、東日本大震災以降、きちんとした形で人間の弱さと強さを描きたいと思っていました。まだまだ制作がはじまったばかり(途中私が忙殺されたこともあって遅れた)ですが、いつか展示ができればいいなぁ、と考えています。

ふたつめは、これはフォトグラファーとしてのビジネスのための作品撮りです。
ビジネスと書いていますが、採算が合うかどうかはさておき、「Masashi Furuka ができること、そしてやりたいこと」を突き詰めて考えた、とある写真撮影です。
詳しくはここで書くことはこの先ないのかも知れません。じゃぁどこで出すのかと聞かれると、それも明言できません(笑)。

そして最後は、私が企画・プロデュースしていた、あのエログロ企画展を2016年内に開催します。これに関しては、いまだにサイトも存在していますし、Twitterアカウントもあるので、気になる方はそちらをチェックしていただけるとありがたいです。

その他にもちょこっと展示しようと考えているものもあるのですが、詳細が見えたところで、いずれお知らせしたいと考えていますので、気長にお待ちいただければ幸いです。

作撮りボツ写真
作撮りボツ写真 (Model: 史(Chika)、Hair & Make-up : Rui Takahashi)

では、また、私とあなたの周回軌道が重なる時間と場所でお会いしましょう。