デジタルでは難しい、フィルムならではの光の表現

645に限らず、フィルムとデジタルの絵の決定的な違いは、オレは「光」の描写だと思っています。デジタルはCCDやCMOSなどの撮像素子とレンズが内面反射をおこし、絞り開放近くで光源を写すとゴーストが出やすいのです。絞り開放と書いたのは、経験上絞るとゴーストが抑制されることが多いためです(間違ってたらごめんなさい)。

lights

なんの気なしに、上のフィルム(645)写真を見て、ゴーストがないのは、普通に良いなぁ、と思いました。
Nikonの最新レンズに用いられているナノクリスタルコートは、こういったゴーストを抑制しているらしいのですが、自分で試したことがないのでわかりません。。

新年はCONTAX645と。

デザインフェスタが終わって、次の展開をどうしようか、ずっと考えていた。自分自身のアクションもそうだが、いまのD200やNewFM2という35mmフォーマットでは「自分が撮る絵」は、拡がらないんじゃないかと考えていた。

もちろん、すべての絵を撮ったわけじゃないけど、展示で自分の撮る写真のいいところ、悪いところがはっきりとしたので、いいところをもっと追求していきたいと思った。

被写界深度を浅くして、より空気感がある絵を撮りたい、そう思った。
いろいろなカメラを探した結果、行き着いたのが「zeissレンズ」「80mmF2.0の標準レンズ」「6×4.5cmフォーマット」のCONTAX645だ。

CONTAX 645 外観

友人のカメラマンさんに相談したら、ブローニーならハッセル、と言われて、ハッセルも調べた。MAMIYAもブロニカも。どうせどれも生産中止になっているんなら、壊れたとしても、苦労するのは一緒でしょ・・ま、中古の流通量とか、完全マニュアルなら別ですが。ちなみに京セラの部品保管は2015年ぐらいまでらしい。今のオレには十分です。
また検討途中、血迷いかけて、途中「D3をローンで購入」というプランも浮かんだが、カメラマンさんに「見たでしょ?D3の絵?あれじゃなんでも撮れちゃうから、つまんないよ」と言われた。さすがである。

京都に帰る前に、新宿のマップカメラで「CONTAX645」を買った。京都でVC400で撮ったのが、この写真。Zeissレンズを使ったのは初めてだったが、なんだろう?この被写界深度の浅さと、ピント面の解像度のキレは。 本当に凄い、と思った。
(写真はFlickrへリンク、スキャン後無処理、面倒だったので・・)

testshot of CONTAX 645
大きいサイズ(1528 x 2096)はこちら

testshot of CONTAX 645
大きいサイズ(1528 x 2096)はこちら

京都から戻ってきた後、何回か撮影に出かけたが、いずれもミス続き。
一回は、フィルム感度の変更忘れ。デジタルでも抜かさない工程なのに、浮かれていたとはいえわれながらバカだ。あと1回はミスかどうかはまだわからないが・・とにかく現像に出してみよう。 学ぶことはいくらでもあるのだから。