36 No Reason第27回撮影

2010年の1月のことだったと思う。
No Reasonのスタジオ撮影に、Natsukiさんが、連れてきてくれたAさん。そのとき、私も疑似死体モデルになりたい、と言ってくれた。

そのとき、いろいろなシーンを話して盛り上がったが、それから、ずいぶんと日が経ってしまった。(よくあることだけど…汗)

Aさんのブログは、時々見ていて、順調そうだな、と思っていた。
知り合ってから、半年が経っていたが、時々はメールをしていたけど、ようやく目星が付いたので、一月以上先の撮影日を決めた。

Aさんは、ODで入院を経験したことがある。そこから立ち直り、復帰を果たした。

「一度死んだと思ってますから」
「身体は美しいままで死にたいと思っていた」
と言っていたのが、強く印象に残っている。

その望みを満たすシーンを決めるのに、オレはかなり迷った。社会的に見える彼女ではなく、ふだんのAさんで、しかも彼女の華やかな部分を
残したシーンにしたかった。

そして、撮影一週間を切ったころに、ようやく構想が固まり、2種類のシーンを撮影した。

撮影メンバーは、
・モデル Aさん
・ヘアメイク&撮影助手 Natsukiさん
・撮影 masashi_furuka
という最少構成。

昼過ぎから陽が落ちるまで、休憩を挟みながら、撮影を続けた。
残念ながら、夜に撮影したシーンは、諸々の理由から没にした(ロケハンしていれば、防げたのだが…)。

水道橋で打ち上げした。
そのときに、入院している、るかの話に、流れたAさんの涙が今も忘れられない。

File03の撮影予定は、これで終わり。

のはずだったが…

35 No Reason第26回撮影

撮影日は、2010年8月15日、終戦記念日。
とくにその日にした深い意味はないのだけれど、
気にはなっていた。

この日のモデルは、mixiコミュのモデル募集告知を見て、応募いただいた、ちあきさん。

いつもそうなのだけれど、「なぜ、この人は疑似死体モデルに応募したか」を聞くようにしている。とりわけ、mixiなどで、プロフィールを見ても、なかなか「No Reason」のテーマや世界観との関連が見えづらい場合は。

ちあきさんも、プロフィールには、ダンスが好きというだけで、オレとの接点は、好きなミュージシャンに、linkin park があるぐらいで。

モデル経験は少ないらしく、顔合わせをした方がいいな、と思ってはいたが、それも叶わず、撮影当日に、撮影前になるべく時間を取って、接点を見いだしたい、と思っていた。

ロケ地は渋谷の某所。
坂の途中にあるチェーンの飲食店で、いろいろ話を聞く。

その昔、「友達の友達はみな友達だ」という言葉が流行ったこともあったが、いまは、「友達の友達には、必ず鬱がいる」時代だと、この作品を作り続けていて実感を強くする。

こういうコミュニケーションで、
オレの考えや、モデルさんの心を掘り下げ、
撮影の流れをつくっていく。

シーン(死因)は、作品を観ていただきたいが、ダンスをされている、とのことだったので、身体の柔らかさを活かせればいいなぁ、と考えていた。

横を人が通りすぎるにもかかわらず、要求通りに無理な姿勢をしてくださった、ちあきさん。

このシーンは、日常によくあるものなので、メイクは普段のままで来ていただいた。

撮影メンバーは、
・モデル ちあきさん
・撮影助手 るか
・撮影 masashi_furuka
という最少構成。

夜間の撮影で、スローシンクロを使う。

この日は、るかがテンション高く、車道に身を乗り出し、轢かれても不思議ではないテストモデルをかってでる、など濃い撮影だったw

夏の路上に、異様なポーズで
横たわる疑似死体。
それは、別に「よくあること」を
再現したにすぎない。

しかし不思議なことに、8月15日の夜の風はなぜか少し冷たい感じがした。
気のせいではなく、たしかに。

真夏の夜の疑似死体は、「よくあること」なのに、きっと「特別なこと」だからなのかも知れない。

34 No Reason第25回撮影

実は、というほどでもないけれど、本当はこの頃(2010年7月頃)は、5週連続撮影になる予定だった。
しかし、諸々の予定変更などが重なって、結果的には、7月の最終日にスタジオで2組撮影という結果に。

1組目は、モデル募集に応募していただいたコスプレイヤーのぱじゃまでお邪魔さん。顔合わせをした結果、スタジオを使った方が良さげなシーンに。

そして、もう1組は、3月ぐらいに撮影する予定だったが、日程調整がつかず、延期になっていたTAMALAさん。

以前、電話で話したことがあり、どうやら作家としてのオレのスタンスを確認したかったらしいが、口論めいた感じになり、よくわからない人だ、というのがオレの印象だった・・・(TAMALAさん、すみません)

TAMALAさんとは、顔合わせができず、メッセージのやり取りでシーンと衣装を決めた。(よくあることだけれど)

で、メイクは久々の、ちゃちゃさん。
お会いするのも半年ぐらいで、ご無沙汰です!とかいいながら、かるーいノリで、待ち合わせ場所のマックに参上w

そして、助手のるかが体調不良でドタキャン。

急遽、以前、お手伝いしてもいいですよ、と
モデルをした後に、言ってくれていたnon.さんを
思いだし、当日朝に夕方からの撮影を手伝ってもらえないか、という傍若無人なお願いをした(汗

にも、関わらず、たまたま空いているので、
と快く引き受けてくださった!!

non.さん、ありがとうございました!!!

というわけで、この日の撮影メンバーは、
・モデル ぱじゃまでお邪魔さん
・モデル TAMALAさん
・メイク ちゃちゃさん
・撮影助手 non.さん
・撮影 masashi_furuka
という、ほとんどが初顔合わせ同士になった。

TAMALAさんは仕事が終わってから合流だったので、先にぱじゃまでお邪魔さんからシュート開始。
衣装はコスプレw
でも、器具は・・・

コスプレとリアルの中間というアンバランスを狙った。
撮影経験も豊富ということで、要求通りに無茶な姿勢にも応じてくださり、たいへん助かりました!

で、TAMALAさん到着。
時間がカツカツなので、すぐにメイクに入る。

赤と白で構成された世界。
スタジオもそれに合わせて選んでいたので、セッティングもスムーズ。
シュート開始。

ちょっとアラーキー大先生っぽい写真になっているのが、個人的には気になっているのだけれどw、撮っていて楽しかった。

しかし!!
重要な「死因」を示すアイテムを使うのを忘れていることを、
non.さんに指摘され、一同苦笑www

撮影終了予定も近づくなかで、
残り少ない時間で、それまでに撮っていた構図を頭の中で厳選し、再度それらを撮っていく。

そして、撮影終了。

撤収作業の間に、なぜか、テンションが上がり、衣装を着たまま、スタジオから飛び出して、辺りをふらつくTAMALAさんww

打ち上げは、ちゃちゃさんが都合で帰られたが、
なぜか共通の趣味などで、盛り上がり、けっこうな時間まで飲み食いしていたw

みなさん、お疲れさまでした~。

33 No Reason第24回撮影

今回のモデルは、オレの公式ブログを見て、「たぶん、生きることに、死ぬことに、理由なんていらない」の言葉に興味を持ちモデルに応募されてきたOさん。

某映画の某シーンのように死にたい、と明確なご要望があったので、なるべくその要望を叶えるようにした。

顔合わせは撮影当日。その間に、写メを何度もやり取りしていたので、さしてイメージに差はなかった。

ただ・・・・
ロケハンが半日がかりで、そのシーンに合う場所を探すのに、けっこう歩き回った。

しかも人通りが多いところにしか、「いい場所」がない。結局、選んだ場所は、交番の近くの「いい場所」www

今回の撮影参加メンバーは、
・モデル Oさん
・撮影助手兼メイク るか
・撮影助手 ぐぬぬさん
・見学 ぐぬぬさんの彼女さん
・撮影 masashi_furuka
と、割と目立つ集団ww

夏なので、なかなか思うように日が落ちない。
素早く撮影を完了しなければならないため、
モデルさんにポージングと表情を指示し、
何度も役割と手順を確認した。

そして、ようやく日が落ちてきて、
セットアップ開始。

このシーンは凶器が登場するのだが、
それが刺さっているように見せたかった。
安全第一がモットーのNo Reasonなのである。
入念に力を調整し、ぷすっと刺したのだが、周りにいた、るかやぐぬぬさんが、
「え~~!!!」
っと言うぐらい勢いがよかったみたいwww

もちろん怪我は一切無い。

おそらく、撮り終わるまで、10分はかかってないと思う。撮影が終了し、Oさんは、血糊がついたシャツを上着で隠し、心配する我々を他所に、清々しい表情で帰って行かれた。

とにもかくにも、撮ること以外にいろいろ神経を遣った撮影。冷や汗が絶えなかったのは、暑い夏のせいではなかったことは、言うまでもない。

32 No Reason第23回撮影

撮影当日は朝からリンキンの「Reanimation」でテンションを上げた。でも、テンションを上げすぎて気合いが入りすぎてしまい、緊張し始め、地元の駅で吐きそうになる始末www
なんとかやり過ごして、集合場所へ。

今回のモデルは、久々の男性モデル。
昨年8月のD’s cafeのオレの個展にも来ていただき、昨年11月のNo Reason「File01」を見ながら、疑似死体モデルを志望していただいた作家仲間のカトコトさん。

そのときは、
「水死体がいいんですけど・・・」
「もう秋ですから、水死体だと来年の夏ぐらいですかね・・」
と話していたのだけれど、その後、File02にて水死体を撮っていたため、シーン(死因)を変更していただくことにした。

カトコトさんは、パンダ粘土人形の作家さんで、デザフェスだと行列が絶えることがない。

なんとか、カトコトさんの作家性を出したいと思った。

集合時間を過ぎて、カトコトさん到着。お手伝いをお願いしていた、ぐぬぬ氏がなかなか到着しない。

やはり苦手な人混みの壁を乗り越えられないのかな・・と思い、メールを打ち、しばし待つ。

返事が返ってきたので、カトコトさんと原宿駅へ移動し、到着したぐぬぬ氏と合流。

思いの外、回復していて、ちょっと安心するも、なんだかすごく申し訳ない気分になった。
ありがとう。ごめんなさい。

そこからロケ地へ移動し、今にも泣き出しそうな空を避けて、なるべく雨がかからず明るいところに決めて、いざセッティング開始。

今回の撮影参加メンバーは、3人。
・モデル カトコトさん
・撮影助手 ぐぬぬさん
・撮影 masashi_furuka

どういうシーン(死因)になったのかは、例によってヒミツなのでありますが、セッティングに時間を費やすことやく1時間強。

その間に、とんでもないハプニングが!!←

なぜか、ラジオ局のインタビューを受ける
カトコトさんwwwww

「100万円もらったら、どうしますか?」との問いに、
「10万円は叙々苑で使って、残りは適当にキャバクラとかで・・」
と何回も言わされていましたwwww

で、オレとぐぬぬ氏にはインタビューなしっていうw
ま、そんなこんなで、雨がぽつりぽつりと来はじめたので、セッティング完了とともに、シュート開始。たぶん10分ぐらいで撮ったんじゃないかな。

カトコトさん、お疲れさまでした!

オレとぐぬぬ氏は、「楽しかった」と言い合った撮影でした。